2009年3月15日日曜日


地 獄 の 闇 

ところが嘘か真か、数日後「地獄の仕掛け人」がやって来た。 

 仕事から帰ったが、指を動かすのもしんどく全身泥のような脱力感・疲労感のまま寝床に倒れ込む。

何時間かたったころ、猛烈な頭痛が襲って来た。自分の頭は厚手の鋼板のようで、誰かがそれをハンマーで連打している。

 身体ごとブンブンと振り回され、意識を失うように眠り込むかとおもうと、一方で目は開いているはずなのに真っ暗闇の中で何か自分がわめき散らしている。その闇といえば、重密度の「ブラックホール」(?)、極上の石炭の断面のようだった。あれほどの闇を感じたことは以来2度と無かった。

  今から思い出しても、夢に見るこれ以外の闇は、どれも月明かりに照らされているがごとく明るい闇ばかりだった。 もう自分の肉体は感じ取れず、ただかすかな意識のみが、行くことも退くことも出来ないまま、自分が、意識が、どんどんその体積を縮めて行くに任せるしかないのだ。闇の奥へ奥へと吸い込まれていった。医師の警告はこの事だったようだ。

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