2009年5月12日火曜日


身体が温まって来た

 視界を遮る濃霧の中で、方角だけを頼りにひたすら舟を漕ぐように、「い---ち」「にーーーい」とゆっくりと呼吸を続けて行くうちに、1時間以上は経っただろうか、
少しずつ身体が温まって来た。

そのうち、手先の感覚も感じ取れて来て、動かせるまでに成った。「数え呼吸」を初めて2時間ほどだったろうか、枕元の時計をみると7時少し前だった。 

起き上がれた。しかしまだ食欲はない。ちょうど「かげろう」のような、透明でかすかな新しい自分が、水を飲み、果物程度を軽く口にしだした。

 「死ななかった。」と思った。そのことの本当の意味はこれから分かるのだが。

まもなくすると、身体全体に深く重い疲労感が、しかし心地よく押し寄せて来た。全身が温まった自分は今度は安心して眠りに身をまかせた。

  「死んだように、泥のように眠る」とは此のことか、目が覚めたら夕方だった。

1 件のコメント:

  1. 管理人様

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    http://www.bkanen-g.com

    こちらのHPを参考HPとしてご紹介してよいか確認したく、直接コメントさせて頂きました。
    B型肝炎を直接患った方や、その後関係者様の記事を紹介することで、同じ病気で悩んでいる人のためになるのでは?と考えております。

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